金属製品製造業の「横場工業株式会社」は、大手製粉会社の小麦粉を貯蔵する大きな製缶(直径6.5ｍ、高さ20ｍ)などの金属加工製品のほか、コンベアや工場ラインなど自動機器を企画設計・製作し、現場据え付け、さらに電気制御・試運転調整までを一貫して施工する「モノづくり」の会社です。営業、設計、生産設計CAD、電気制御、プログラミング、鋼材切断、溶接、品質保証といった生産設備に必要な職種がそろっており、企画設計からメンテナンスまで、全てのオーダーに応えられる体制を整えています。
本社・工場は八代市の八代港域海面に位置し、東京ドーム約1個分の工場敷地内に船積み出荷用の専用岸壁を持つ珍しい工場です。大きな製品も、自社で船積みして顧客の元へ届けられるという強みがあります。その他にも、大型製品酸洗い設備、大型製品ショットブラスト工場もあり、大型製缶を製造する会社として、充実した設備を備えています。
1943年設立で、2023年に創立80周年を迎えた同社。ロゴマークに描かれている3本の矢の「Y」マークには、創業者・横場一馬氏が掲げた「優れた技術」「誠実な奉仕」「熱意ある行動」の3つの意味が込められています。また、同社の経営理念・社是である「①全員参加の経営、②堅実な経営、③優れた技術、④誠実な奉仕、⑤熱意ある行動」の下、社員一丸となって日々取り組んでいます。
同社は、(公財)くまもと産業支援財団からIoTやDXなどの支援を受ける中で本制度を紹介されたことがきっかけで申請。2023年度に、「リーディング育成企業」として認定を受けました。他社とのマッチングや就職に関する説明会・面談会への参加に加え、今後は補助金の活用も期待しています。人事担当の古田弥生さんは、「説明会や面談会でも、“リーディング育成企業”の名があると、参加者の受け止め方や感触が良く、自社の高評価につながっているように感じる」とメリットを実感しています。
「リーディング育成企業」に認定されたことによる自社の認知度向上に期待している同社。加えて、時代の変化に合わせた新しい分野にも挑戦し、受注増加につながるよう、開発面への支援や他社とのマッチング、新規人材採用の強化、補助金活用にも意欲を見せています。本制度のさまざまな支援を受けることで、「モノづくり」の会社として熊本の発展に少しでも貢献したいとの思いを強くしています。
同社の矢田哲也代表取締役社長は、「これまでの道のりは決して平坦ではありませんでしたが、80年続けてこられたのは、お客様や取引先をはじめ、各方面からの温かいご支援とご指導の賜物」と話します。さらに、「さまざまな困難を乗り越えて来た先人たちの努力と苦労や、これまでの経験で培ったチャレンジ精神に学びながら、次世代への指針を示していきたい」と、将来を見据えています。同社は現在、さらなる技術向上に向けて、設備環境の充実を図っています。加えて、「コンプライアンスの遵守や持続可能な取り組み(SDGs)を通じて社会的責任を果たす」「安全第一で顧客の要望に応えていく」「社会に貢献できる創造性を持つ」ことが、今後の企業に求められる姿であり、同社の使命であると考えています。
これからの会社の歴史を築き上げていくのは私たち自身です。製品を完成させた時の達成感はもちろん、お客様から感謝の言葉をもらった時の喜びや、そこに至るまでの苦労などさまざまな経験をし、共に成長していきたいと考えています。また、社内外で関わった方々との縁は人生の財産になります。当社で経験を積むことで、社会人としてはもちろん、技術者としても一人の人間としても大きく成長することができます。当社の経営理念にある「全員参加の経営」で、社員一人一人が経営について考え、その結果として得た利益は社員に還元できるような体制を整えています。共に人生の財産と会社の歴史を築き上げていきましょう。
資本金／2,520万円
社員数／85名（2023年7月現在）
社員数／85名（2023年7月現在）