1947年の創業以来、めっきを中心とした表面処理やMEMS(微小電気機械システム)部品の研究・開発から量産まで行っている「株式会社オジックテクノロジーズ」。九州を代表する技術開発型企業として、日本のみならず世界から高く評価される技術力を持ち、自動車からバイオ・医療まで幅広い分野を手掛けています。また、試作から生産立ち上げまでを一貫して行える対応力や産学官連携による研究開発を行っているなどの特色を有しており、2016年にはリーディング企業に認定されました。
半導体関連では、次世代パワー半導体用セラミック部品や半導体製造装置部品等への表面処理を供給しています。加えて、「ケミカル技術を通して、人々のしあわせを創造します」という企業目標の下、これまで培った技術を応用しつつ、地元のベンチャー企業と連携し、熊本の伝統野菜・スイゼンジノリから新規多糖類「サクラン」を抽出する技術を確立。人工培養施設での量産にも着手しました。さらに、大手メーカーや地元大学と共同研究を行い、サクランを活用して化粧品分野へ参入するなど、さらなる事業展開を図っています。また、繊維メーカー等と連携し、抱水性の高いインナーウェアの製品化も実現しました。チャレンジ精神に満ちた同社が現在進めているのが、精密電鋳の技術を活用した医療機器向けの細胞捕捉マイクロフィルターの開発。このフィルターは、がんの検査機器に用いられ、血液からがん細胞だけをキャッチできるというもの。低コストで人体への負担が少ないとして研究が進められています。
人にも環境にも優しく、地域社会への貢献をモットーとする同社。地域の清掃活動への参加や合志工場への太陽光パネル設置による自家発電など、さまざまな取り組みを通じて、それを実践しています。