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みなみ阿蘇ビール株式会社
みなみ阿蘇ビール株式会社

企業詳細イメーシ企業詳細

阿蘇山の南に位置する南阿蘇村に拠点を構え、名水百選の白川水源をはじめとする湧水や大麦、ホップなどの地域資源を活用したクラフトビール、クラフトサワーの企画・販売を行う「みなみ阿蘇ビール株式会社」。循環型農業や農福連携にも取り組み、自社利益の追求だけでなく、地域が抱える課題の解決を通じた地域経済の活性化を目標に活動しています。
阿蘇の豊富な湧水を贅沢に使っているのはもちろん、米や大麦といった原料も阿蘇産を使用することで商品の付加価値やブランド力の向上に努めています。また、少子高齢化による労働力不足は今後の国内企業にとって不可避の課題となるため、同社では、より少ない労働力で最大限の付加価値を生み出す「労働生産性の最大化」を目指した事業体制を構築しています。まず、九州内の他メーカーとの連携体制を構築し、商品製造を委託(OEM)することで商品供給量の安定化を実現。こうした取り組みを通じて、製造にかかる人件費や建物・設備の維持管理費、減価償却費の削減にも成功しています。加えて、EC部門を他社に委託することで、営業部門に人的資源を集中でき、結果として非常に高い労働生産性を上げています。
さまざまな取り組みによって生み出した「みなみ阿蘇ビール」の付加価値は、最終的に阿蘇地域の農業所得の向上や水資源の環境整備、障がい者支援などの地域の社会福祉に還元していきたいと考えています。

認定を受けるきっかけ
同社が、(公財)くまもと産業支援財団に「今後目指している将来的な事業像」を相談したところ、同財団から本制度を紹介してもらったことが申請のきっかけとなりました。本制度が実施している金融機関との連携支援や補助金制度の活用などにメリットを感じて申請し、2024年3月に「リーディング育成企業」として認定を受けました。代表取締役の梶川悟史さんは、「自分たちの描く将来的な事業像を落とし込んだ事業計画が県の公認を得ることで事業展開もしやすくなり、社員のモチベーション向上にもつながっている」と話します。本制度を通じて、今後、事業実現に向けて不可欠な日本政策金融公庫や地元銀行などからの資金融資、国の補助金への申請、販路開拓支援や専門家派遣などの支援に期待しています。
本制度への想い
同社では、自社が手掛けるクラフトビールやクラフトサワーの製造を、南阿蘇地域での循環型農業や農福連携につなげるだけでなく、熊本地震で甚大な被害を受けた南阿蘇村の復興のシンボルと位置付けています。主原料となるホップや大麦などは、福祉事業所の「株式会社南阿蘇ケアサービス」が運営する障がい者就労支援施設「LABみなみ阿蘇」(就労継続支援B型事業所)等で栽培・生産を行い、売上の一部を作業工賃向上に還元しています。また、阿蘇地域の水源保持のための寄付も行っています。
同社は、本制度を「企業の発展による利益創出と共に、利益の一部を地域に還元することを明確な事業計画として持っている企業体に対して県が認定を行い、優先的に支援する制度」と捉えています。それだけに、自社の事業実現を本気で目指している企業が(本制度の)認定を受けることが望ましいと感じています。また、認定を受けた以上は、さまざまな支援体制を有効に活用しながら、事業目標の100%達成に向けて注力することが不可欠だと考えています。

今後の事業方針
ホップや大麦栽培などの農業振興や障がい者の就労支援など社会福祉、水資源環境の整備、インバウンドを中心とした観光客の誘致など、本制度の認定を通してさまざまな事業展開を計画している同社。2016年の熊本地震で傷ついた南阿蘇地域において、震災復興の一翼を担う企業となる将来像を描いてます。以前は、阿蘇地域にも2カ所の地ビール工場がありましたが、地震の影響などもあり廃業を余儀なくされました。
同社では、将来的に地震時に損傷を受けた醸造タンクを廃業した工場から譲り受け、南阿蘇村に醸造所を開設、自社製造の実現も見据え事業計画を策定しています。さらに、九州各県の醸造所との連携を図りながら、“阿蘇”ブランドを活用した製品の企画・販売に注力し、九州全体で地域に経済循環を起こす体制を構築していきたいと考えています。

求める人材
求める人材
当社は、労働力不足が課題となっている昨今、少人数でも事業が回せる社内体制を構築し、さらに一部の業務を外部に委託することで労働生産性を最大化、加えてブランド価値を高めて利益を上げ、その利益を地域に還元する仕組みを作っています。従来の働き方に捉われない、自由な発想で仕事に取り組む社風で、トライ&エラーやスクラップ&ビルドなど、失敗を恐れずにチャレンジできる人材、柔軟な発想と大胆な行動力を持った人材を求めています。誰もが決裁権を持ち、自らの裁量でやりたいことを企画し、責任を持ってその業務を遂行できる働き方を大事にしています。今後は、自社の醸造所の建設も視野に入れていて、「将来的に起業したい」「スタートアップに関心がある」などの思いを持った人も歓迎です。雇用の枠に捉われず、入社した誰もが会社役員であるような体制で、自分の人生を築きながら、当社の目指す目標に向かって共に前を向き、突き進んでくれるような率先力のある人材を期待しています。
会社名/みなみ阿蘇ビール株式会社
住所/本社)阿蘇郡南阿蘇村久石2807商工ブースB室
TEL/0967-65-8592
URL/https://minamiaso-beer.com/
資本金/995万円
社員数/2名(2024年8月現在)