「株式会社 藤興機」は、1993年の創業以来、多様な加工設備による徹底した品質管理の下、半導体製造装置、医療・理化学機器、自動車製造ライン・食品ライン・アミューズメント筐体など、業界を問わず顧客のプラスチックに対する悩みを解決する“工業用プラスチックの技術者集団”です。
技術×ICTによる生産体制の構築を軸とした生産管理システムで、切削加工と組み立て(接着・溶接)技術を駆使して年間約20万個の製品を製作しています。同社では、「お客様が満足できるサービスをタイムリーに提供する」ことを最大の価値と位置づけ、2020年から「変種変量生産管理システムの構築《藤興機スマートファクトリー化構想》」と題した、ITテクノロジーによる業務効率の向上に日々取り組んでいます。この取り組みは八代市の未来チャレンジ企業にも採択され、DX化を推し進めています。
高水準の加工技術や品質と共に、それを支える生産管理能力に磨きをかけるため、同社では、製作図面、工程検査経歴書、加工履歴書などを、一人一台所有するタブレットを使って管理しています。「製造現場のデジタル変革」をテーマに、全製造工程をペーパーレス化。これによって社員全員が受注データへの即時確認・アクセスが可能になり、効率的な製作や納期短縮はもちろん、過去の加工条件・不具合履歴の参照、検査後のクラウドへの自動アップロードなど、デジタル技術を駆使してコスト削減と品質向上の両立を図っています。加えて、厳格な管理とセキュリティ対策により、製品のライフサイクル全体を通して、一貫した品質と安全性を保持しています。
同社では、「先義後利」の経営理念の下、顧客や身近な人との関係において、相手の立場や気持ちに寄り添い、自分たちが義理や道義に応えることを優先。相手に“与えること”を大切にする企業であることを心掛けています。