1905年創業の杭木・矢板の専門メーカー「高原木材株式会社」は、「木材を通してお客様の困りごとを解決する」ことを大切にしています。時代ごとの多種多様なニーズに、それまで培われてきた経験や知識を最大限に活かして、柔軟な対応を行ってきた100年企業です。
主な事業の一つが、土木・建築用木材資材の設計・施工・販売。強度の高い松材も豊富に所有しており、保有数は西日本随一です。施工性や経済性などを確保したフレックス木工沈床工など、環境に配慮した自然型工法も積極的に取り入れています。もう一つが、近年力を注いでいる地盤調査・地盤補強工事。特に、加圧注入木材保存処理をした木材を使用する住宅地盤基礎補強の新工法「環境パイル(S)工法」は、綿密な地盤調査により必要な杭の長さや本数を決定し、木材によって建物を支えるもの。木材を利用した地盤補強工法として、(一財)日本建築総合試験所の建築技術性能証明書を業界で初めて取得しました。地盤改良にセメントや鉄を使わず、木材に置換することでCO2を大幅に削減できる上に、白アリによる被害や土壌汚染をクリアした腐朽しない長期耐久性、安定した強い支持力を確保しており、木材で建物を支える「環境にやさしい基礎補強工法」として注目されています。
モットーは「自然との調和」。同社では、いかだ材や足場材、鯉のぼり用の丸太に適した杉の小径材約7万本の社有林を所有し、自然環境を守りながら事業との共存を図ってきました。同社元会長の石松英威さんは、「木に生かされているのだから自然に還元する」との信念から、かつては自社の山林に自ら入って植樹を行っていた経験を持ちます。その精神が、今も同社の事業の根底にあります。