時代のニーズに沿った画期的な遠隔画像診断システムの開発を行ってきた「株式会社ワイズ・リーディング」では、IPOを「企業が成長する過程での目標」と捉え、上場に向けたさまざまな準備に取り組んでいます。本事業で行っているIPO研究会への参加のほか、熊本創生企業家ネットワークのIPO部会にも参加しました。研究会では、事業計画や資金調達といった基礎的なレクチャーを受けたほか、他企業との情報交換も行うなど、将来的な上場に向け、着実に前進できていると実感。加えて、こうしたIPOへの取り組みを機に、会社の規程やマニュアル等の作成・整備、事業計画書・経営報告書の作成などにも着手しています。
同社の基幹事業である遠隔画像診断という医療サービスは、急激な需要の拡大やそれに伴う企業の成長が品質の低下を招く恐れもあり、そのバランスを保つことが重要です。その意味で、同社ではIPOを目指すために行う経営改善が、企業を成長させる大きな一歩になると考えています。経営改善の取り組み後、実際に経営体質が引き締まり、社員にとっても目指すべき明確な目標ができたと感じています。一方で、体制整備や人材育成などにかかる多額の経費が大きな壁となっています。現在、基幹事業である遠隔画像診断のほか、新たにWebミーティングや遠隔診療システム、動画付き患者情報共有システム等を開発しており、中でもAIシステム開発の成長に注力しています。現在、IPOの明確な時期設定は難しいものの、AI開発事業の成長に伴い、IPO挑戦に必要な基盤を作っていく考えです。
株式会社クマモト敬和では、以前、福岡証券取引所が実施している「IPO挑戦隊」に参加し、1年間、株式上場について学びました。さらに、昨年から県主催の「IPO研究会」にも参加。同会では、コンプライアンスの強化や会社のあるべき姿など、株式公開前に企業が取り組むべき準備について知ることができ、多くのことを学ぶことができたと感じています。同社の年商は現在、単体で6億円、グループ会社を含めて8億円ほどですが、上場には年商30億円が必要と考えています。
また、上場には監査法人を入れるなどの事前準備だけで少なくとも3年を要するため、具体化するまでにはもう少し時間を要する見通しです。ただ同社では、将来的な上場を見据え、今年から公認会計士の協力を得ながら準備に取り掛かりました。会社の価値が市場で認められるだけでなく、資金調達が容易になり、社会的認知度が高まるという大きなメリットがある株式上場。同社では、今後の成長のためにも、上場を目標にさまざまな準備を進めていきます。